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IoTを知る(2) IoTのネットワーク方式について
IoTのネットワーク方式と電源について
前回の記事で紹介したように、IoTの基本的な構造は、センサーで読み取り、「データを送信する」機能と「データを受信する」という構造から成り立っています。
今回はデータの送受信を行うための通信(ネットワーク方式)について解説していきます。
ネットワーク方式については、IoTの最大の特徴である「モノがインターネットに接続する」という機能を実装するために、最も重要な内容にも関わらず、非常に専門的な内容となるため、詳しく紹介されることが非常に少ないというのが現状です。
しかしながら、ネットワーク方式の選定や電源の確保は、IoTの機能を実現する上では避けては通れない内容になります。
今回はデータの送受信を行うための通信(ネットワーク方式)について解説していきます。
ネットワーク方式については、IoTの最大の特徴である「モノがインターネットに接続する」という機能を実装するために、最も重要な内容にも関わらず、非常に専門的な内容となるため、詳しく紹介されることが非常に少ないというのが現状です。
しかしながら、ネットワーク方式の選定や電源の確保は、IoTの機能を実現する上では避けては通れない内容になります。
ネットワーク方式と電源
IoTを実現する上で、ネットワーク方式と電源の確保については、機能面と同じように考慮が必要です。
デバイスの特性、設置場所、データの通信量と通信に必要な速度、電源の継続的な供給が可能かどうか、そしてコスト面。
これらを総合的に判断し、選択していかなければなりません。
例えば、野外で使用するIoTの場合、ネットワーク方式は4Gや3Gといったインターネットプロトコルに直接接続するか、もしくはインターネットに接続するための機器を別途用意して、ネットワークへ接続する必要があります。
また、野外では継続的な電源の供給が難しいため、バッテリーで駆動することになり、24時間365日稼働が必要な機能の場合、バッテリー駆動型では定期的にバッテリーの交換が必要となる上、4Gなどのインターネットへの接続は消費電力も大きくなるため、交換サイクルを短くするか、または大容量のバッテリー搭載が必要となってきます。
このように、設置場所や機器の稼働時間などによって、ネットワーク方式や電源の確保については、実現性とメンテナンス性、そしてコスト面といったあらゆる面から最適な方式を採用することが重要になってきます。
デバイスの特性、設置場所、データの通信量と通信に必要な速度、電源の継続的な供給が可能かどうか、そしてコスト面。
これらを総合的に判断し、選択していかなければなりません。
例えば、野外で使用するIoTの場合、ネットワーク方式は4Gや3Gといったインターネットプロトコルに直接接続するか、もしくはインターネットに接続するための機器を別途用意して、ネットワークへ接続する必要があります。
また、野外では継続的な電源の供給が難しいため、バッテリーで駆動することになり、24時間365日稼働が必要な機能の場合、バッテリー駆動型では定期的にバッテリーの交換が必要となる上、4Gなどのインターネットへの接続は消費電力も大きくなるため、交換サイクルを短くするか、または大容量のバッテリー搭載が必要となってきます。
このように、設置場所や機器の稼働時間などによって、ネットワーク方式や電源の確保については、実現性とメンテナンス性、そしてコスト面といったあらゆる面から最適な方式を採用することが重要になってきます。
ネットワークの種類
IoTのセンサーやデバイスとインターネットとの接続方法には、主に「直接通信方式」と「デバイスゲートウェイ方式」があります。
1.直接通信方式
IoTのセンサーやデバイスが直接インターネットに接続する方式です。
通信を実現するには、1台のIoTデバイスを用意すればよく、またTCPやUDPといったインターネットの標準的なプロトコルを使用することができるため、固定回線や3G・4Gの回線を利用した開発が可能です。
通信可能な範囲が広いというメリットがある反面、コスト面では通信費と消費電力の面では大きくなります。
2.デバイスゲートウェイ方式
IoTセンサーやデバイスには必要最低限のセンサーなどの機能のみを搭載し、通信にはBluetoothやZigBeeといった接続消費電力の少ない通信方式を採用します。スマホと連動したウェアラブルなどが、デバイスゲートウェイ方式の代表的なものになります。
1.直接通信方式
IoTのセンサーやデバイスが直接インターネットに接続する方式です。
通信を実現するには、1台のIoTデバイスを用意すればよく、またTCPやUDPといったインターネットの標準的なプロトコルを使用することができるため、固定回線や3G・4Gの回線を利用した開発が可能です。
通信可能な範囲が広いというメリットがある反面、コスト面では通信費と消費電力の面では大きくなります。
2.デバイスゲートウェイ方式
IoTセンサーやデバイスには必要最低限のセンサーなどの機能のみを搭載し、通信にはBluetoothやZigBeeといった接続消費電力の少ない通信方式を採用します。スマホと連動したウェアラブルなどが、デバイスゲートウェイ方式の代表的なものになります。
デバイスゲートウェイ方式の種類
デバイスゲートウェイ方式で使用される主な通信規格は以下のようなものがあり、それぞれメリット・デメリットがあります。
■Bluetooth
Bluetoothは、スマホや各種電子機器で採用されているため、それらの機器を流用できる点が最大の特徴です。
通信相手としてスマートフォンやPCを利用するのであれば、アプリケーション開発だけで実装ができます。
また、干渉に強く、通信距離も比較的広いため、より正確なデータ通信が必要となる、計測データやセンサー情報の通信に向いており、周波数帯も周囲の無線機器へ与える影響も小さくいため、様々な無線機器が混在するような環境でのデータ通信でも優位性が発揮されます。
■ZigBee
ZigBeeの最大の特徴は、待機電力がとても小さく、また復帰時間も非常に短いことから、継続的に一定間隔を空けてデータ送信を行うようなシステムや、ネットワーク容量のメリット(最大65,536台同時接続可能)を活かした、複数のセンサー情報を同時に収集するようなシステムに向いています。
■Z-Wave
低電力、長時間運用での実用を要求する装置のために設計された通信技術で、照明コントローラなどのホームオートメーション製品向けに設計された通信規格です。大容量のデータ送信には不向きですが、小さなデータパケット通信向けに最適化されており、データの信頼性と低レイテンシを実現しています。また、周波数帯が無線LANや電子レンジなどとの干渉もなく、障害物にも強い特徴があります。
■LPWA
まだ新しい通信規格ですが、LPWA(Low Power Wide Area)も昨今では選択肢として挙げられるようになっています。
他の通信規格と比較すると認知度は低いものですが、通信速度は遅いため大容量のデータ通信には不向きですが、デバイスゲートウェイ方式の弱点である広範囲での通信を可能にし、低コスト、省電力を実現しています。
■Bluetooth
Bluetoothは、スマホや各種電子機器で採用されているため、それらの機器を流用できる点が最大の特徴です。
通信相手としてスマートフォンやPCを利用するのであれば、アプリケーション開発だけで実装ができます。
また、干渉に強く、通信距離も比較的広いため、より正確なデータ通信が必要となる、計測データやセンサー情報の通信に向いており、周波数帯も周囲の無線機器へ与える影響も小さくいため、様々な無線機器が混在するような環境でのデータ通信でも優位性が発揮されます。
■ZigBee
ZigBeeの最大の特徴は、待機電力がとても小さく、また復帰時間も非常に短いことから、継続的に一定間隔を空けてデータ送信を行うようなシステムや、ネットワーク容量のメリット(最大65,536台同時接続可能)を活かした、複数のセンサー情報を同時に収集するようなシステムに向いています。
■Z-Wave
低電力、長時間運用での実用を要求する装置のために設計された通信技術で、照明コントローラなどのホームオートメーション製品向けに設計された通信規格です。大容量のデータ送信には不向きですが、小さなデータパケット通信向けに最適化されており、データの信頼性と低レイテンシを実現しています。また、周波数帯が無線LANや電子レンジなどとの干渉もなく、障害物にも強い特徴があります。
■LPWA
まだ新しい通信規格ですが、LPWA(Low Power Wide Area)も昨今では選択肢として挙げられるようになっています。
他の通信規格と比較すると認知度は低いものですが、通信速度は遅いため大容量のデータ通信には不向きですが、デバイスゲートウェイ方式の弱点である広範囲での通信を可能にし、低コスト、省電力を実現しています。
用途と利用環境に合わせた選択
例えば、家電や自動車のように、デバイスそのものが電源の供給方法を持っており、かつWi-Fiやインターネットなど、ネットワークへの接続手段が身近にあることを前提とした場合、直接通信方式を採用し、IoTの技術をそのデバイスに追加することで実現が可能となります。
また、データの最終的な受信機がスマホやウェアラブルの場合は、デバイスゲートウェイ方式のBluetoothを使用することで、既存のデバイスへのデータ送信が可能となり、端末への対応という面でも大きな利点となります。
野外の監視などで使用し、且つ電源の確保が難しい場合は、通信方式の他に、1時間に1度データの送受信などを行うようにするなど、稼働時間の長期化や通信量の軽減を検討することが必要になるかも知れません。
このように、用途や利用環境によって、最適なネットワーク方式と電源の確保は、様々な角度から選択する必要があるのです。
また、データの最終的な受信機がスマホやウェアラブルの場合は、デバイスゲートウェイ方式のBluetoothを使用することで、既存のデバイスへのデータ送信が可能となり、端末への対応という面でも大きな利点となります。
野外の監視などで使用し、且つ電源の確保が難しい場合は、通信方式の他に、1時間に1度データの送受信などを行うようにするなど、稼働時間の長期化や通信量の軽減を検討することが必要になるかも知れません。
このように、用途や利用環境によって、最適なネットワーク方式と電源の確保は、様々な角度から選択する必要があるのです。
August 18 , 2020
T.Shinoda